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タクシー代領収書事件 [人間ドラマ]

処理済~タクシー領収書.jpg1枚のタクシー領収書がある。
1430円。
こっちの職場の大宴会の時、会場に向かったタクシー代です。
酔っ払ってよく覚えてないのだが、宴会場は市の郊外の居酒屋を借り切った。主催幹事は現地の管理職さん。
「もう皆、揃ってますよ」ってメールが来て、タクシーの運ちゃんに言った。
「ちょっと急いでくれるかな」
駅前でタクシーを拾って駆けつけたんだけど、田町という場所で渋滞して遅くなった。田町はくいものやRの近くですが、何だかここだけいっつも渋滞するんです。週末なんかなかなか動かない。





こっちに来た初回の挨拶会で、私が壇上で初めて紹介された時の第一印象は最悪だった。場内が一瞬、シーンとなって、そのウチザワついたのがわかった。
「何あの人?」
「大丈夫?」
ってな感じだっという。
一緒にこっちに来た若手が言うには、
「ヤバイっスよ。皆、ビビッてますよ。あの人何?って」
「あの人ってのは俺のことか。じゃぁオマエはどういうフォローをしたんだ?」
「そんなことないっスよって言っときましたけど・・・」
たいしてフォローになっとらんな。
こっちに来てから親しくなった中堅幹部女性から、「ウチの子たち、最初はホント、ビビってました。なっかなかウチとけなかったみたいですよ」
私の不徳の致すところで申し訳ないが、第一印象が最悪だったのをジャン妻は予想していたフシがある。
「東京じゃないんだから。ゼロからのスタートなんだから。半年間は地を出すのは止めなさい」って禁止、禁句、禁令だらけ。
ガラにもなく東京の社員とこっちの社員との口調を使い分け、こっちでは「・・・です」「・・・ます」標準語を話すようになったんです。
寺に預けられたみたいだった。9月末まで演じきった。その半年間はかなり窮屈だったんですよ。

この夜、ジャン妻が大ポカをやってね。それがこの領収書。
会場へ走るタクシー運ちゃんは、見るからに稼ぎのよくない運ちゃんだったが人は良かった。裏道を走って貰った。「梅ふく」の中央銀座アーケードを挟んで、西の道を走ったように思う。
1430円を支払ったのはジャン妻。
ここが重要です。1430円ね。釣り銭はなかったハズ。どんな金種かわかるでしょう。

俺らが遅れたのもあるが、それからもなかなか会が始まらない。
郊外の居酒屋だからくるまでなきゃ無理で解散時は代行だらけになったのだが、どうもこっちの連中はくるま通勤がアタリマエのせいか、普段こういう宴会ってないらしく、全支店の全員がひとりも欠けずに集ったのはオドロいた。
それはいいけど初回の乾杯がなかなか始まらない。既に代行OKのお達しは出ているのだが、乾杯はビール。。。だけじゃなく、色のついた酒、カクテル?俺らが飲んだことない甘いアルコールやノンアルコールにソフトドリンク類とバラッバラ。
仕事上がりに居酒屋という流れがないからだと思う。
店側も揃えるのに時間がかかる。ビールの気が抜けてきた。
ここで最初にガブッと飲んじゃったら私のお里が、本性が知れるというもので、じっとガマンしてたら自動ドアが開いてオッさんが一人、店ん中に入って来た。店員さんが「あっ、今日は貸し切りなんですが」と言いかけたが、そのオッさんは構わずスタスタ入って来て。。。
「あの。。。さきほど。。。多分この店にお送りしたと思うんですが、お支払いが。。。」
あっ、あのタクシーの運ちゃんだ。
「1430円をいただくところ、くるまん中が暗くて私もよく見なかったんですが、1円玉が。。。
???
いちえんだま?
ここでジャン妻が「あっ!!」と気付いて私にめくばせ。
私は何だかよくわからない。とりあえずこの場を収めようと立ち上がり、運ちゃんに歩み寄り、運ちゃんの肩を叩いて手をやって、「ちょっと、外で話そうか」って言いながら外へ連れ出したのよ。この仕草が如何にも人気の無いところへ連行するように見え、「何か起こったの?」みたいに店内は静まっちゃったのだが、俺は構わず運ちゃんを連れて外へ出た。
話を聞いてみると。
「1430円でしたよね。千円札1枚と小銭もいただいたんですが、その中に1円玉が混じっていたんです。ホントです」[もうやだ~(悲しい顔)]
1円玉ぁ?
1円玉が何枚混ざってたか今となってはわからないのだが、タクシー運賃で1円玉なんてありえない。運ちゃんは泣きそうだった。
隣の市の辺りまで行って途中から戻って来たらしい。日銭で稼ぐ商売。辛いものはある。
「済まなかった。これで納めてくれないか」って俺は千円札1枚渡した。
「あっ、じゃぁ釣りを」
「いいから。ここまで来てくれた足代だよ」って言って帰した。
急いでくれたし。裏道を走ってくれたし。申し訳なかった。

店内に戻った。
憤怒の形相の俺はズカズカ店内に戻り、ジャン妻に大喝一声、
「バッカヤロウッ!!」
店内、シーン。。。
(しまったっ)[あせあせ(飛び散る汗)]
「ゴメン、アタシ、もしかして100円玉と1円玉を間違え。。。」
「そうだよっ!!(ここで声音を落とし)あっ、もう済んだから始めてください」

「いったい、小銭を幾ら渡したんだっ?」
「ええっと。百円玉を4牧、なかったっけ?」[わーい(嬉しい顔)]
その中に1円玉が混ざっていたようで、まさか10円と1円を間違えるとは思えないし、おそらく100円玉を間違えたのではないか。
1430円のうち400円、100円玉4枚全部を1円玉4枚で支払ったってことはないと思うが。
「俺に恥ぃかかせやがって」
「暗くてわかんなかったんだよ」
「1430円を1034円しか支払わなかったんじゃねぇだろうなっ」
「そ、そんなことはないっ」
ここで地元の幹部から仲裁が入った。「まぁ、まぁ、もういいじゃないですか・・・」騒々しい夫婦が派遣されてきたと思ったのではないだろうか。

騒がしい宴会だったですよ。皆さん若いし。9割方女性だし。
観察眼の鋭い俺は全員をチェックした。特にリーダークラスを。
オドオド自信無さげで超真面目なリーダーがいた。今はジャン妻の一番のヒイキになっている。
一人で暗く孤立してた女性リーダーが気になった。“笑ふ女”です。
http://funayama-shika.blog.so-net.ne.jp/2012-10-20-1
私はこの夜、一人でポツンとして笑わなかった“笑ふ女”が気になってしょーがなかった。何か影を引きずってように見えた。今はまぁ・・・私のシンパですかね。
格闘技系の女性リーダーがいた。鋭い目つきでコワモテなんだけど、体育会系だけに会社の上下関係にビシッと従順なのが後でわかった。
もう一人、ちょっと変わった女性リーダーがいて、右手に一合徳利、左手に白ワインを持ってフラフラ現れ、ロレツの回らない声で何か言ってやがったな。俺らは絶句した。なんなんだコイツ危ねぇって思った。
この子は座敷で寝てしまい、これで第一印象が決まって今は酒呑みキャラになっている。いつぞやはある魂胆があって、私にスナック菓子のワイロ?を送ってきた。私はお返しに花泉の四合瓶を贈った。今は携帯メールで徳利の絵文字を送ると、ちゃんと徳利の絵文字で返信が返って来る。

あれから半年、最近はようやくにして俺らと皆の緊張感は薄れてきた。徐々に私も地が出てきて、突っ込み突っ込まれつつある。
俺と同年代で、殆どタメ口を利くヤツが2人か3人いて、お喋りで人の噂話が大好き。私はこういう輩を重宝して、“草の者”と呼んで情報収集に利用しているのだが、他人の噂話を俺に話すヤツって、俺の噂話を他でも喋るんだな~。
ジャン妻が握った俺のお握りに、鮭の中骨が3つ入ってた事件を全店にベラベラ喋りやがったからね。
私は支店に入るようにもなり、「この日、入れますか?」とも言われるようになり、ジャン妻も、「もうそろそろ地を出してもいいんじゃない?でもほどほどにね」
長かったゼ。ようやく解禁された私。
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雨曇子

マルチンベックという警官が活躍する推理小説に、「笑う警官」というのがあり、ふと連想しました。
今朝の日経「私の履歴書」森喜朗の中に、復員した父の、迎えに出た小2の喜朗への第一声が「汚いから鼻をかめ」だった、という一節が面白かった。(関係ないコメントでゴメンネー、ゴメンネー)
by 雨曇子 (2012-12-02 10:17) 

船山史家

雨曇子さん、記事にぜんっぜんっ関係ないコメどーもで~す(笑)。
マルチンベック?
その警官はウチの笑ふ女みたいに、笑ってごまかすキャラなんですか~?
警官ドラマ、トム・セレック主演の警察署長ジェッシー・ストーン、私は全部観ましたよ~。
今日はお散歩してきました。立ち入り禁止を突破してポイント廃線散策です。
by 船山史家 (2012-12-02 20:54) 

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